骨盤の構造
骨盤の構造
以下の骨で構成されています。
◎ 腸骨(ちょうこつ)
下半身の運動を行う重要な筋肉が付着しています。大腿骨といっしょに股関節を形成します。
◎ 寛骨(かんこつ)
腸骨、恥骨、坐骨(ざこつ)が化骨癒合したものを呼び、外側と前方の壁をつくります。
また、前方では恥骨結合の部分で結合し、後方では中央部の仙骨の左右側面にある耳状面で結合して 仙腸関節 をつくっています。
◎ 仙骨(せんこつ)
腰の中央、背骨の一番下に在る三角形の形をした骨のことです。上に、腰椎(ようつい)以上の脊柱(せきちゅう)、すなわち腰椎5個、胸椎12個、頚椎7個が乗り、さらに頭蓋骨が乗っています。
つまり、上半身はすべて仙骨に乗っかっているとも言えます。
言いかえれば、体幹の重量をも支えていると言えるのです。
仙骨は体の中央に位置する、とても大事な骨なのですが、仙腸関節部分で、微妙かつ自由に動くことが最近分かってきました。
仙骨孔という穴があり、ここから副交感神経が出発しています。仙骨・仙腸関節の動きが良くなることで、副交感神経の働きを良くしリラックスできます。
何かとストレスの多い現在、えてして交感神経が過剰に優位になりがちな状態を、バランス良く戻してくれる効果が期待できます。
★ 仙腸関節
仙骨と腸骨からなる関節です。強力な靱帯に保護されていますが、関節面は耳状面といって、ずれやすい構造とみられています。
なお、仙骨と尾骨(仙骨の下端に付着している)で後壁をつくります。
☆「骨盤」は、上半身の支えになっているだけではなく、腸管や骨盤臓器の保持に役だち、下肢骨の基部ともなっています。
まさしく、身体の「要(かなめ)」 と言えます。
男女の骨格のなかでは、もっとも性差が大きいものですが、同時に個人差も大きいです。
一般的には、女性骨盤は分娩時の胎児の産道となるため、これに適した形になっています。