季節の循環と自律神経との関係
新潟大学大学院医歯学総合研究科教授の安保教授の「自律神経免疫論」。その安保理論から季節に関連する項目を抜粋してみました。
・高気圧時→交感神経優位の体調:天気が晴れる高気圧時は、気分が良い。
(脈もやや数)
空気が重く、上昇気流が生じにくい。地上酸素濃度は濃い。
・低気圧時→副交感神経優位の体調:曇りや雨の日は気分が落ちぎみ。
(脈もやや遅)
空気が軽く、上昇気流が生じやすい。地上酸素濃度は薄い。
交感神経緊張時は、症状が全体的。
副交感神経緊張時は、症状が局所的。
四季
春から夏にかけては梅雨。
夏から秋にかけては台風。
EX1)冬の時期は、太平洋側は晴天が続きやすいが
日本海側は雨や曇になる事が多い。
これは、シベリア高気圧が日本に風を送り込んでいて
対馬暖流から生じた湿った空気を日本海側に吹き付けるため。
EX2)土地の高低差も病気の頻度や寿命の長さと関連する。
高地では気圧が低下=副交感神経優位の体調。
標高1000メートルを超えると空気の薄さから
ストレス(交感神経緊張)を作り出す可能性を生じる。
土地の高低差や気温の寒暖は寿命の長短を決める大きなファクター。
標高の高い長野県、温暖な沖縄県=低気圧→副交感神経優位→リンパ球増多の体調
春
交感神経緊張から副交感神経優位に移行する時期。
顆粒球からリンパ球増多に移行するので、アレルギー疾患の頻度が増す。
梅雨の時期は、気圧のゆさぶりが大きいので、自律神経失調症やリウマチが悪化。
台風は、低気圧の極限なので、リンパ球増多を招くので、気管支喘息やアトピー性皮膚炎の症状が悪化。
夏
高温と低気圧=副交感神経優位の体調。
ゆったりの極限=疲れやすい・運動不足
肥満の方は疲れやすい。
この時期の女性のストレス病(交感神経緊張):冷房による血流抑制。月経困難、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣脳腫の頻度増加。
秋
副交感神経優位から交感神経緊張に移行する時期。
顆粒球増加して、粘膜障害の病が増える。胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎など。
冬
低温と高気圧=交感神経緊張の体調。
交感神経は血流を抑制し、顆粒球を増加。
症状:心筋梗塞、脳卒中、痔、歯槽膿漏など。
リンパ球減少により風邪を引きやすくなる。
また冬の日本海側は鉛色の空が続くので
鬱病の悪化や自殺者が増加する傾向がある。
太平洋側は高気圧の極限なので
興奮して破錠する病気になりやすいと思われる。
以上のことを考慮に入れながら
当院では鍼灸や骨盤調整の施術の参考にしています。
(徐 京徹)